在宅SE活用インタビュー
世の中には、まだまだ優秀なエンジニアが
眠っている。そう気付かせてもらいました
株式会社IT経営センターとちぎ
主な事業内容:
栃木県内を中心とした中小企業の経営課題解決のための経営戦略・IT戦略策定の支援、それに伴う基幹システム構築・導入から運用までのトータルサポート。コンサルタントをあくまでも「第三者として支援する側」と捉え、企業の経営幹部、管理者、社員が自分の力で会社を発展させることができるように支援することをモットーとしている。
http://www.imc-tochigi.com/

株式会社IT経営センターとちぎ
代表取締役 福沢 繁 様
“何社にも断られ続け……。そんなときに声をかけられて”
在宅エンジニアを活用しようと考えられたきっかけや理由は何でしょうか?
中小企業の経営支援の一環として基幹システム導入・構築を行う場合、運用サポートやコスト面からなるべく中小規模のITベンダーでアサインすることが望ましいと考えています。しかし、多くの中小ITベンダーはそういうビジネスに取り組んでおらず、当社が探していた“顧客企業と直接契約できる中小規模のベンダー”は、ほとんど見つかりません。
何社に問い合わせても決まらない状況で困り果てていたところ、コネクティルさんからご連絡をいただきました。はじめは「やむをえない……」という気持ちで話を聞くことにしました。
しかし「コネクティルさんでは、結婚や出産などで一度退職した女性が、再び在宅エンジニアとして活躍している」と知り、一気に興味が湧きました。
というのも、私が以前勤務していたIT企業でも、有能な女性エンジニアがライフステージの変化をきっかけに職場を去るのを見ていたのです。彼女たちはコミュニケーション能力も開発スキルも高く、チームの中心で活躍している方もいました。「せっかくの才能を、この先の人生に活かせないなんてもったいない」と思えてなりませんでした。
当社が、そんな女性エンジニアの活躍できるステージとなり、その仕事が中小企業の力になる。「ぜひ参加してもらいたい」とZAITサービスの活用を決めました。
“前向きに学ぶ姿勢と、丁寧なコミュニケーション”

在宅エンジニアには具体的にどのような業務を任せていますか?
2020年からコネクティルさんにお世話になっており、これまでに4名の在宅エンジニアとプロジェクトを行っています。現在稼働しているのは、ローコード開発ツール「TALON」を使用した、医療系関連法人の共済システムの開発です。AS400からオープンシステムへ再構築するプロジェクトです。
具体的には、システムの設計からプログラミング、テスト、導入、構成管理、顧客対応、プロジェクト管理まで幅広く任せています。メンバーそれぞれの可能な作業時間、スキル、個性などを考慮しながら、できることは何でも挑戦してもらう形です。
ZAITの在宅エンジニアの強みは、大きく分けると勉強熱心な姿勢、そしてコミュニケーション能力ではないでしょうか。もちろん一人ひとり特徴は異なりますが、色濃く感じているのはこの二つです。
まず「勉強熱心な姿勢」について、詳しく教えてください。
私もこの業界に長くいますが、一人の技術者が一生の間に関われるシステムや言語の領域は、意外と狭いものです。自分自身がマネジメント側に回ると、それを顕著に感じます。過去にもそれなりに定評のある企業から「Azure(クラウド環境の一つ)での開発は経験がないから受けられない」などといった理由で、残念ながらお断りされることもありましたね。経験のないことに挑戦するリスクは私も分かります。しかしせっかくのご縁はもちろん、その企業やエンジニアの将来性を考えると、非常に残念だなとも思ってしまいます。
その点で、ZAITの在宅エンジニアは「新しい技術を学ぶ姿勢」が強いです。ご自身が初めて触れる言語や環境もすぐに避けようとせず、前向きに勉強しようとしてくれます。また最新技術やITトレンドに敏感な人も目立ちます。実は、私が普段着けているスマートウォッチも、ZAITのとある在宅エンジニアに影響されて購入したものです。
その姿勢は新しい技術に直面したときだけではなく、エンジニアとしてのキャリア観にも感じられます。技術のアップデートが激しいIT業界で長く活躍するならば、「いくつになっても学び続けよう」という気持ちが欠かせません。現在一緒に仕事してくれる方は、そのマインドを強く持つ方ばかりですね。
もう一つの強み「コミュニケーション能力」が分かるエピソードはありますか?
特に磯貝さんは、コミュニケーション能力が高いかもしれません。クライアントとの打ち合わせにも参加してもらうのですが、磯貝さんは誰に対しても、物怖じせず堂々と発言してくれます。クライアントからも「積極的に意見を言ってくれる方ですね」と褒めていただけました。さらに発言するだけでなく、同時進行で議事録もしっかりと取ってくれることには驚きました。
また以前コネクティルさんからご案内いただき、別件で稼働している在宅エンジニアのUさんは、チームでの関係性構築を大切にしてくれます。チームのチャットでは全員の書き込みに目を通しています。例えばメンバーの誰かが体調不良などで休むとコメントすれば、真っ先にねぎらいの言葉を返してくれるのです。
“普段はお互いにリモートであっても、対面でのコミュニケーションも大切に”

フルリモートならではの工夫があればお教えてください。
二つ心がけていることがあります。
まずは、しっかりと丁寧に契約業務を進めること。例えリモートでの仕事であっても、必ず対面での契約を行います。私は栃木県の那須塩原市でログハウス生活をしていますが、直接会って1~2時間じっくりと説明し、理解・納得してもらってから契約してもらうのです。そこでは在宅エンジニアのリモート環境もなるべく詳細に把握します。
もう一つは、稼働中も念入りにコミュニケーションを取ること。リアルタイムにはSlackでメッセージのやり取りを行い、普段の進捗管理はWeb会議ツールで週に1回実施しています。また月に1回はリーダーとメンバーが個別に対話する時間を作っています。いわゆる「1on1ミーティング」です。さらに数ヶ月に1回は、対面でメンバー同士が顔を合わせる席を設けるようにしています。コロナのためできない時期もありましたが、やはり直接会って対話しないと人間同士として伝わりにくい部分があります。雑談も含めての直接会話が一緒に仕事を進める空気感を醸し出してくれるのではないでしょうか。
ZAITの在宅エンジニアにおける課題はありますか?
本人たちについては、今後もたゆまずスキル向上のために努力してもらい、そしてさらに強く自信を持っていただきたいですね。
また先ほどお話しした磯貝さんをはじめ、マネジメントスキルも高いと期待できる人もいます。ゆくゆくはZAITの在宅エンジニアから、マネジメント層も育てていきたいとも考えています。結婚や出産、子育てを経験した在宅エンジニアがマネジメント層になれば、キャリアを諦めずに活躍できる在宅エンジニアがどんどん増える。そう思えてならないのです。
“可能性を秘めたエンジニアが、思い切り活躍できる社会を作りたい”
在宅エンジニアの活用について、今後の展望をお聞かせください。
先ほど、「ZAITの在宅エンジニアからマネジメント層を」という話をしました。しかし一方で、ZAITサービスを利用する私たちの側にも「マネジメントスキル」は求められると考えています。
多様性を大切にしようと叫ばれる時代です。その点で言えば、IT業界でのキャリアを再スタートさせようと模索する在宅エンジニアはまさに、「多様性のある働き方」を体現する存在ではないでしょうか。
例えば、「月40時間働けるAさん」「子どもの送り迎えもしながらタスクを進めるBさん」……。その働き方を尊重する理解の深さ、そして、きちんとプロジェクトの現場を動かせる管理能力。私たち企業にも、これらが必要です。もちろん、女性や在宅エンジニアを特別視するということではありません。さまざまな働き方ができる環境を整え、優秀なエンジニアの可能性を広げようということです。
改めて、ZAITサービスを活用してのご感想をお願いします。
はじめは最終手段としてコネクティルさんから話を聞きましたが、あのときにZAITサービスを利用しなければ、プロジェクトはスタートすることさえできなかったかもしれません。そして現在に至るまで、ZAITの在宅エンジニアが、当社のプロジェクトを成功に導いてくれています。
「地域や時間など、さまざまな働き方をするチーム体制でも、立派にシステム開発ができるんだ」という確信を持てたという点では、私も貴重な体験をさせてもらえました。
こういったサービスがどんどん世に広がれば、世の中の働き方は変わるはずです。
まだまだ社会では、大きな可能性を持つ人材が活かされずにいると思います。それはIT業界だけでなく、日本全体の労働における重要な課題です。「正社員である」「フルタイムで仕事をする」「毎日必ず出勤する」――そういった、今までの“当たり前”を見直すところから、企業の成功は生まれるのではないでしょうか。経営者や企業幹部のみなさんにはぜひ、「新しい時代を作っていこう」「次の世代へバトンを渡し、活躍できる場所を作ろう」という気概を、一緒に持っていただきたいですね。
株式会社IT経営センターとちぎ様で活躍する在宅エンジニア

【40代 埼玉県在住 磯貝 さん】
SESにて勤務後、子供が生まれてからは社内SEとして時短勤務。
その後、独立して現在に至る。現在は、TALON・Java・PostgreSQLを使ったプロジェクトに参画。
Windowsシステム:VB6
Web系:PHP
フレームワーク:laravelPHP、DB:MySQL
以前働いていた頃と比べ、現在の仕事環境で良くなったことは何ですか?
在宅勤務なので、通勤時間が無くなり、時間に余裕ができました。
家庭の事情で休まなければならない際も調整してもらえるため、自分の空いている時間で業務を再開することができ、とても助かっています。子供が学校で熱が出たりやケガをした際に、すぐに駆け付けられるのは本当にありがたいです。
テレワークで円滑に仕事をするために心がけていることはありますか?
Slackを主に使っているのですが、疑問点はすぐにメンションをつけて相談しています。
また週1回行われる顔出しのWeb会議では、リアクションは大きくすることを心がけています。また「承知しました」など言葉の返事を細かく挟むと話の流れが途切れてしまうので、自分の番が来たら、まとめて話しています。
IT経営センターとちぎ様の業務に参画して良かったことを教えてください。
社内SE時代は、新しい言語や違う技術に触れることが少なかったのですが、今回TALONやJavaなど新しいことに挑戦させていただいて、嬉しく思っております。
また毎月1on1があり、キャリア相談に乗っていただけるのも、参画して良かったと思える理由です。
これからどんなことにチャレンジしたいですか?
お客様ともっと直接お話できるようになりたいと思っています。今より業務知識が必要となってくるので、大変ですが少しずつ身につけていきたいです。
コネクティルで在宅のお仕事を始めてみて、いかがですか?
独立して初めて一緒にお仕事したのが、コネクティルさんでした。初めてのことばかりで不安ばかりでしたが、細やかに相談に乗ってもらえるため、安心して業務につくことができました。
福沢様、磯貝さん 取材のご協力ありがとうございました。
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