在宅SE活用インタビュー
“在宅エンジニア活用の
メリットとは?”
富士インフォックス・ネット株式会社
主な事業内容:システムの構築・設計・開発、SES
https://www.infoxnet.co.jp/
ITインフラのサーバー、ネットワーク関連業務のSES事業ほか、自社ソリューションサービスのBI21を用いた業務改善の提案などをおこなっている。
富士インフォックス・ネット株式会社
〈左から〉
営業本部 サービスビジネス事業部 人見圭亮様
業務ソリューション部 サブマネージャー 古川武利様
在宅エンジニアを活用し始めたきっかけは何でしょうか?
人見様:WEBアプリの予約システムを作っていたのですが、PHPエンジニアが必要で探していました。そこで当時の取締役がコネクティルの相談会に参加し、そこから話が進み、初めて在宅エンジニアを採用させていただきました。それが3年前のことです。
現在は在宅エンジニアが二人います。一人は最初に入ってもらった先ほどの在宅エンジニアさんです。私の部署の手伝いや、他部署の仕事をやってもらったりと、社内で異動はありますが当社とは長期で契約させていただいています。
“即戦力となる在宅エンジニア”
在宅エンジニアのパフォーマンスはいかがですか?
人見様:今働いていただいている在宅エンジニアさんの良いところは、細かく気がついてくれることです。社内で見落としていることや思いつかなかったことを、仕様確認の段階で確認してくれます。例えば今携わってもらっている案件でも、あやしい挙動をしているものに対し「この仕様は合っていますか」と確認してくれたことがあり、それが結果的にはバグでした。
社内エンジニアも、この在宅エンジニアさんの細かい気づきについては「助かるよね」と高く評価しているようです。
古川様:何度か部署移動もありましたが、細かい気づきに助けてもらったのはどこの部署でも変わりません。我々の設計に漏れがあることもあるので、そのフォローアップをしていただいているのは助かっています。
人見様:あとは作業が丁寧ですね。仕事の精度がかなり高いので、安心して任せられます。
古川様:自社ソリューションシステム「スクールアシスト 昴」の仕事をお願いしていた時、ソースコードをGitHubというシステムで管理していました。作ったソースコードのステップ数を確認できるのですが、プロジェクトメンバー約10名の中、フルタイムではない在宅エンジニアの二人が作ったステップ数は上位3、4番目でした。
コーディングの速度だけがエンジニアの評価ではありませんが、非常に効率よく作業いただいたと感じました。
人見様:思っていた以上にスピード感をもって仕事をしてくれています。最初は、時間が制約されている中での仕事なので、作業量は多くないだろうと思っていました。良い意味で裏切られたと思います。
在宅エンジニアを活用し始めた当時、最初の案件が終わった後、契約更新について社内で話し合いました。すると、契約を終了してはもったいないということになり、次の仕事にも入ってもらうことになりました。
現在は、なんとか契約を終わらせないように、つなぎとめているところです。(笑)
近くにいない相手に仕事を任せることに抵抗はなかったですか?
人見様:最初は不安がありました。コミュニケーションもそうですが、在宅エンジニアさんの仕事の時間帯が夜間だったので、リアルタイムで繋がることができないという問題がありました。夜中に質問がきていて、こちらは朝返事をするのですが、タイムラグが発生するので作業に支障が出るのでは、というのが不安要素でした。
ですから、「在宅」というよりは、作業時間の方が心配でしたね。一週間に一度、定例会議で確認して仕事を進めるようにしました。
しかし、そうして仕事を進めてみると、在宅エンジニアさんがいろいろとこちらのことを汲み取って仕事をしてくださる方だったので、コミュニケーションエラーが発生するということはなかったです。
在宅エンジニアを採用するにあたり、セキュリティー面は気にしましたか?
人見様:セキュリティーは気にしましたね。特に個人情報には気をつけました。
古川様:ファイルの共有であれば、所定のところに入れてIDとパスワードでログインしてもらったりするなど、どこまで見せて、どこから見せないか、閲覧エリアを分けて管理しました。
ただ、プロジェクトが終わった時にプログラムなどを削除してもらいますが、それはこちらでは確認できないんですよね。どうしてもお願いベースになってしまいます。そこは信頼関係で成り立っています。
業務内容の確認や実績管理はどのようにおこなっていますか?
人見様:チャットツールで一日の進捗を教えてもらって、それで全体のスケジュールを管理しています。仕事が遅れていたら、社内でフォローするなど対応しています。在宅エンジニアさんが何かあれば早めに報告してくれるので、特に問題はないですね。
古川様:Backlogというタスク管理ツールを使っています。在宅エンジニアさんたちにもIDを渡して、自分のタスクがいつまでに終えなければならないのかがわかるようになっています。そこでコメントのやりとりもできますし、このツールを使えば一目で進捗を確認できます。
在宅エンジニアへの依頼の仕方や、依頼する業務の切り出し方など、在宅での業務をうまく回すための工夫などがあれば教えて下さい。
人見様:最初は設計書をしっかり固めた上で仕事を渡していましたが、その時の仕事でスキルや人柄が分かったので、今では設計からお願いしています。
このように在宅エンジニアさんたちのスキルや経験を見ながら、そして本人たちにもヒアリングをしながら、お願いする仕事内容を決めています。さほど経験がない仕事をお願いすることもありますが、これまでの仕事ぶりからすると問題はありませんね。
また、当社ではプロジェクトによっては研修プログラムを受けてもらいますので、スムーズに仕事に入れるようにはしています。
在宅エンジニアを活用してみた結果はいかがでしたか?
古川様:チャットツールを使って文章でコミュニケーションを取るので、逆にコミュニケーションが明確化したなと感じています。口頭ベースだと、時間が経つと忘れてしまったりとどうしても抜けてしまうことがあります。在宅エンジニアさんと仕事をしていく中で、情報は文章でしっかり伝えるという意識がつきました。そうするとやり取りを後で振り返っても、わかりやすいです。この点は良かったなと思いますね。
人見様:社内の人間だけで仕事をすると、どうしても曖昧になってしまいますからね。でも在宅エンジニアさんに頼むときはコミュニケーションロスがないように、社員の意識が高まります。
あとは、営業的な観点で言うとコストが浮くというすばらしい点がありますし、手が足りない状況の時、今の在宅エンジニアさんのレベルの人に入ってもらえると、本当に助かります。
在宅エンジニアの課題はありますか?
古川様:私としては、特に在宅か、常駐かというのはそこまで差はないと感じています。それよりも本人の能力とか、どれくらい仕事をしっかりやっていただけるかというのが重要です。
ただ一方で、エンドユーザーとやり取りしなければならない仕事などは、在宅エンジニアでは対応が難しいかなとも感じています。
在宅エンジニアの活用について今後の展望をお聞かせください。
人見様:おかげさまでこのご時世でも開発の引き合いをいただいています。スポットで人材が足りなくなることもありますし、今の在宅エンジニアさんのように長期的にお願いするパターンもあります。
もし人が足りなくなった時には、最初にコネクティルさんに相談させていただいています。これまでの実績と信頼関係があるので、コネクティルさんに「こういう人材を探している」と相談すれば早いですし、確実かなと思っています。
〜 富士インフォックス・ネット株式会社で働く在宅エンジニア 〜
在宅エンジニアさんにもインタビューしました!
【41歳 埼玉県在住 渡部さん】
これまでの経歴と現在の仕事内容は?
ECサイトを中心に10年以上システム開発に携わってきました。出産を機に一旦仕事から離れたのですが、子育てしながらでも家で仕事をしたいと思い、在宅で働くことにしました。現在は富士インフォックス・ネット様でシステムの開発やバグ修正、テストなどをおこなっています。
以前働いていた頃と比べ、現在の仕事環境で良くなったことはなんですか?
出勤時間がない分、空いた時間を有効活用して仕事ができるようになったことです。
テレワークで円滑に仕事をするために、心がけていることはありますか?
以前は夜間に作業をすることが多かったので、夜間作業時の質問は作業終了時に日々の進捗と合わせてまとめておこなうようにしていました。質問のやり取りが発生する場合は、昼間もこまめにメールなどをチェックして、なるべく早く返事ができるように心がけています。質問する場合も分からないことだけを聞くのではなく、自分の考えや案を添えるようにしています。
これからどんなことにチャレンジしたいですか?
これまでの経験や実績にとらわれず、新しい技術などをもっと勉強して柔軟に仕事に取り組んでいきたいです。
【30歳 福岡県在住 尾倉さん】
これまでの経歴と現在の仕事内容は?
ECサイトの移行や連携など、JavaとSQLを利用したバックグラウンドシステムの設計や開発をメインに携わっていました。現在はJavaやVisual Basicを利用したWebアプリケーションの設計・開発やBIシステムの開発などをおこなっています。
以前働いていた頃と比べ、現在の仕事環境で良くなったことはなんですか?
自分の都合に合わせて勤務時間を決めることができる点です。子どもがまだ小さいですが、子どもの行事や体調不良でも自由に作業時間が調整できるので、仕事に支障をきたさなくて済み助かります。
また、PCのスペックを自分で決めることができるという点も挙げられます。PCのスペックが足りずに動作が遅くてイライラ……ということがなく、快適に作業ができています。
テレワークで円滑に仕事をするために、心がけていることはありますか?
対面や直接会話をするということがあまりなく、基本はチャットツールやメールでのやり取りになるので、文字だけでもしっかり伝わるように心がけています。
表現が適切か、主語の漏れがないか読み返し、伝えたいことや確認したいことがたくさんあるときは箇条書きにするなど、工夫しています。
これからどんなことにチャレンジしたいですか?
現在は開発やテストの仕事が多いので、設計や要件定義から携わって上流工程のスキルを身につけられたらと思っています。
人見様、古川様、渡部さん、尾倉さん 取材のご協力ありがとうございました。
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