在宅SE活用インタビュー
“在宅エンジニアの活用で、
スキルの高い「個人」との開発が可能に”
株式会社 IJTT
主な事業内容:
鋳造・鍛造・加工組み立ての技術を持ち、主に自動車メーカー・建機メーカーへ部品を供給している。
日本全国・海外にも拠点を持つ。近年はロボット産業への部品供給にも力を入れている。
https://www.ijtt.co.jp/
株式会社 IJTT
経営企画部門
IT企画推進部長 柳沢和男様
コネクティルとの出会いを教えて下さい。
企業とではなく、スキルのある「個」と仕事がしたい。私はそう考え、ずっと求めてきました。
エンジニア個人のスキルと実績、得手不得手を考慮し、当社の開発プロジェクトにマッチするかしないかを見極め、
パズルのように組み合わせていく。
エンジニアを直接マネージメントすることで、効率良く、非常にスマートに「ものづくり」ができる、という確信がありました。
それまでの一般的なシステム開発は、主に大手SIerに委託し、マネージメントも含めて依頼することで、リスクも担保されるという形式でした。しかし、それでは当社の要望がエンジニアに伝わるまでに大変時間がかかり、コストもかかりました。
そのため、これは冒険でもあったのですが、10年前から大手SIerではなく、企業規模は小さくてもスキルのある「個」を基本とするスタイルで開発を進めてきました。ひとつのシステムを開発する中で、「こういうエンジニアが、ここに必要だ」となった際に、そこに求められるのは企業の特色ではなく、「個人のスキル」だと私は考えています。
8年ほど前にコネクティルさんから、「在宅エンジニアをピンポイントで活用することで、安価かつスピーディーなソフトウェア開発に対応したい」というご提案をいただき、私の考え方にフィットすると感じました。
ご案内いただいた在宅エンジニアさんが、当社のシステム開発で求められているスキルをお持ちだったため、プロジェクトにアサインいただくことになりました。
在宅エンジニアにはどのような業務を任せていますか?
システム開発全般と環境構築をお願いしており、大変ご活躍いただいております。
当社は、100年の歴史を持つ3つの会社が合併して2019年に株式会社IJTTとして設立されました。自動車や建機、ロボットなどに使用される部品を、鋳造・鍛造・加工組み立てまで一貫して行い、供給できることが当社の強みです。
一方で、事業別の古いシステム・古いサーバ(汎用機含む)が現在でも使用されているため、近代的なシステムや近代的なハードウエアへと移行し、経済産業省が提示した「2025年の崖」を回避することが急務となっています。
また3つの会社がワンカンパニーとして、新しい技術・新しい考え方のもとに「ものづくり」ができるように、システムのプロセスを統合化していくことも大きな課題となっています。
これは日本のIT業界全般に言えるのですが、マイグレーションやモダナイゼーションをはかり、DXに向けた本格的な展開が求められているのです。
しかし当社としても、いずれも初めて取り組むことばかりですので、難しい点も多くあり、段階的に実績を積み上げていくことが必要です。システムの近代化割合を、例えば現在を2割だとすると、3割そして4割へと増やしていくイメージです。喜びがあると人は続けられると思うので、小さな成功体験を積み上げていくことを私は重視しています。
在宅エンジニアのみなさまにも、製販管理システム・在庫管理システム・受発注システムなどのシステム開発や環境構築など、新しいプロジェクトに携わっていただいています。これからの当社の新しい「ものづくり」をめざして、一緒に取り組んでいただいているところです。
在宅エンジニアのパフォーマンスはいかがですか?
「どこであんな人、見つけてきたの?」と思わず聞いてしまいました。
並木さん、今田さんともに様々なスキルをお持ちで、プログラミング言語だけでも複数を学ばれています。最初のプロジェクトにアサインいただいた時は、それぞれ別の言語でお願いし、今回お二人でアサインいただいているプロジェクトは、さらに別の言語でお願いしています。
最初のプロジェクトでお願いしたC#と、現在お願いしているPHPの両方のスキルを持つ人材は、社内でも1人か2人ではないでしょうか。特にC#はこれからの言語で、PHP・Java・pythonとは環境面・構築面ともに違います。.Net系はいますが、エンジニアもまだ少ないのが実情で、双方に対応できる順応性が素晴らしいと感じています。
お二人とも、おそらくいろいろと苦労されてたどり着いた領域なのではないでしょうか。実務経験に裏付けられた信頼できるパフォーマンスだと感じています。
また、短期でアサインいただいた在宅エンジニアさんも、VBSを使用した環境構築で大変ご活躍いただき、今後別のプロジェクトでも、ぜひお願いしたいと考えています。
ひとつの案件が終わり、新しい案件が始まる際に、新規のエンジニアさんを探して面談から契約まで行うと、時間も労力もかかります。スキルや実績、人柄もわかっている在宅エンジニアさんであれば、別の案件にも柔軟に対応していただけるので、当社としても安心してプロジェクトを進めることができ、大変助かっています。
今後、自社でのシステム開発を増やすため、業務量の増加も見込まれます。
在宅エンジニアさんの参画も、さらに増やしていきたいと考えています。
“時間で管理するのではなく
アウトプットの質と量、信頼関係を重視”
在宅エンジニアのフルリモート・時短での参画に抵抗はありましたか?
当社の開発部門では、10年前からリモートワークの環境を整えてきました。チャット・Web会議の環境整備やパソコンの貸与などを進め、国内外の当社の各拠点や工場、在宅で働く社員とのやりとりをオンラインで実践してきました。開発工程であれば、出社か在宅かにこだわらず、「自分が一番アウトプットしやすい形で働いてください」と自由に作業を進めてもらっています。
在宅エンジニアさんのフルリモートでの参画には、全く抵抗がありませんでした。
また、時短での稼働で支障のないお仕事もたくさんありますので、コネクティルの在宅エンジニアさんにも、大変ご活躍いただいております。
さらに、当社のプロジェクトの各担当者が「自分の期日・目的・目標」を設定して、在宅エンジニアさんの管理も含め、自分の責任でマネージメントをしています。もし在宅エンジニアさんのアウトプットが当社の基準に満たない場合、担当者にとって「自分の品質」を下げることにもなります。そのため、在宅エンジニアさんのアウトプットが良ければ、担当者の実績にもつながり、在宅エンジニアさんの参画も自然と継続する、という仕組みにもなっているのです。
当社の開発部門では、アウトプットの質と量で評価されるため、出社か在宅か、稼働時間の多い少ないは、あまり重要視されないのです。
在宅エンジニアさんも同様に、稼働時間で細かく管理するのではなく、信頼関係を大切にしています。
セキュリティ面では何か対処はされていますか?
社内・社外に関わらず、同じレベルのセキュリティが必須だと考えています。
社内のスタッフだから安心という考え方ではなく、「リスクはあらゆる場面でイコール」というスタンスです。個人情報や既得情報の漏洩なども、常にチェックをしています。
特にセキュリティに関する契約をしっかり行うことは重要で、お互いの安心感にもつながります。
コネクティルの在宅エンジニアさんの場合は、コネクティルさんが間に入ってセキュリティ面での指導にも当たってくださるため、より安心してお任せできると感じています。
その他具体的な対応としては、暗号化、USBなどのデータ制御、のぞき見防止シールを貼ったパソコンを貸与しています。「出先で使用しない」などのわかりやすいルールを作り、各個人に周知させています。
パソコン本体の破損防止という観点で、カバーをつけてお渡ししている点も、ひと工夫と言えるかもしれません。
“スキルアップし続ける「個人」を
企業が「直接マネージメント」する時代へ”
在宅エンジニアの課題についてお教えください。
何よりも、常に新しいことに興味を持ってチャレンジし、習得していく向上心を持ち続けることではないでしょうか。
在宅エンジニアの今田さんや並木さんもそうですが、ご自身の人生の中のどこかで習得された技術やご経験が、武器となっているのです。この武器を増やし、新しい仕事に活かしていくことで、ご自身の器が大きくなっていく、と私は考えています。
私自身が長くフリーランスで働いていたこともあり、製造業界の実業務で得たスキルや経験が活きていることを日々実感しているのです。
技術面では、アサインしたひとつひとつのプロジェクトの中で、学ぶ瞬間があると思うのです。この学びで得た自身のスキルを別のプロジェクトや、別の会社のプロジェクトにフィットさせていくことで、良い循環が生まれます。
業務面では、消費税やインボイス制度などの制度対応の経験や、アプリケーション業務のスキルなども、武器となるでしょう。
例えばSwiftで作ったスマートフォンのアプリについて、当社内部で対応できるスタッフがいない場合に、ちょっとした改修をご提案いただけると、改めて外部に発注する手間とコストも省け、大変助かります。
また、当社から細かく指示を出さなくても、当然のこととしてロジック要件を上回るよう工夫されたソースを納品していただけるケースもあります。
お客さま(当社)の声を聞きながら、お客さまよりも良い提案をしていくことも、常に課題です。
さらに「周囲を見る力」も大切です。
「ABCをつけてください」と言われ、ABCをつけるのは100点です。さらに「Dをつけておきました。Dをつけることについて、どう思いますか?」と提案してくださるエンジニアさんには、仕様書などの上流工程をお願いすることにもつながるのです。
本当にユーザーの気持ちになることで、指示されたことプラスアルファの提案ができるようになっていきます。
そしてそれは、経験を積むことでしか得られないのです。常に新しい経験を積んでいく姿勢が必要となります。
またフルリモートでは、「意味のある雑談」ができないという点が、別の角度での課題と言えます。
フェイスtoフェイスで仕事をする場合に比べて、「人間像」をとらえにくく、「趣味でアプリのデザインをしたのですよ。」「じゃあ、スマートフォンの開発やってみる?」といった会話も起こらないため、違う種類の仕事につながりにくいと感じています。
在宅エンジニアをマネージメントされている見地から、どのような企業にZAITサービスはオススメですか?
在宅エンジニアさんを直接マネージメントすることを恐れずに、あらゆる企業様に、どんどんチャレンジしていただきたい、と私は思います。
ものをつくるのは、会社ではなく、人なのです。
現在は、あらゆる商品やサービスの調達方法が多様化しています。人材の調達も同じではないでしょうか。
ひとりひとり全く違う在宅エンジニアさんを、どう組み合わせて、スキルとタイミングをマッチさせていくのか。在宅エンジニアさんやフリーランスのエンジニアさんたちと一緒に考えながら一緒に開発を進めていく中で、やりとり自体もやり甲斐となります。
1+1=2ではなく、2.2さらに2.3となるようにマネージメントしていくことで、自社にフィットした納得のいく「ものづくり」ができ、低コスト・短納期も実現します。
また、人口減少化の中で、老若男女問わず、あらゆるリソースを活用していくことが、今後ますます必要になっていくでしょう。在宅エンジニアさんも含め、動ける方が働きやすい環境を用意することも大切だと考えています。
例えば育休で1年間キャリアをストップさせてしまうのではなく、復帰までの期間、在宅で細く働き続ける制度なども必要なのではないでしょうか。
高いスキルレベルの在宅エンジニアさんに、柔軟にご対応いただけるZAITは、人材確保という観点からもオススメのサービスであると私は感じています。
株式会社IJTTで活躍する在宅エンジニア
【40代 福岡県在住 今田さん】
20年ほどシステム開発を行う会社に在籍し、開発を行う(その間に結婚・出産)。
2021年にフリーランスとなり、コネクティルにて稼働開始。
同時にIJTT様とのご縁があり、プロジェクトに参画中。
以前働いていた頃と比べ、現在の仕事環境で良くなったことはなんですか?
通勤時間が発生しないので、稼働時間の調整を取りやすいです。
テレワークで円滑に仕事をするために、心がけていることはありますか?
不明な点は、出てきた際にチャット形式で質問をします。また、質問が長くなりそうな場合には、対話にて質問できないかを確認するようにしています。
チャット形式で質問する場合は、質問事項が何点あるのか、最初に明記するようにしています。
IJTT様の業務に参画して良かったことを教えてください。
IJTT様の業務では、C#とPHP(Laravel)を使用した案件に参画させていただき、これまでの経験を生かすことができて良かったと思います。
これからどんなことにチャレンジしたいですか?
同じ言語でもプロジェクトによってやり方が異なり、プロジェクト毎にいつも新たな発見があります。そのため、今まで経験してきたものをより高めていきたいと思います。
また、まだ経験のないゲームアプリ開発や、インフラ周りの知識を深める仕事など、何でもチャレンジしてみたいと思います。
【40代 埼玉県在住 並木さん】
システム会社でJavaとC#をメインに、web系のシステム開発に7年ほど携わる。
出産後、育児に専念し、復帰。現在はPHP Laravelでのシステム再構築の設計に参画している。
以前働いていた頃と比べ、現在の仕事環境で良くなったことはなんですか?
通勤時間がないため、時間を無駄なく使えることです。
学校からの急な呼び出しや学校行事にも対応できるので、子どもに負担をかけることなく仕事ができ、助かっています。
テレワークで円滑に仕事をするために、心がけていることはありますか?
お顔を合わせないやりとりや、文章でのやりとりが多いので、誤解をしてしまったり、意図せず不快な思いをさせてしまったりすることのないように、細心の注意を払っています。
IJTT様の業務に参画して良かったことを教えてください。
IJTT様は、最初に業務内容の写真を見ながら丁寧に説明してくださいました。
その上で必要なシステムのお話を聞くことができたので、イメージしやすかったです。また、とても雰囲気の良いプロジェクトで、機械的に作業をするのではなく、チームに入れいただいている感じが、とても好きです。
これからどんなことにチャレンジしたいですか?
PHPは復帰してから学んでいますので、まだまだノビシロがあると思っています。
足りない業務知識とともにスキルアップをして、開発にも携わっていきたいと思っています。
柳沢様、今田さん、並木さん 取材のご協力ありがとうございました。
\ どんな人材がいるの? サービスの詳細を知りたい 詳しくはお問い合わせください! /
お電話でのお問い合わせ: 03-6264-9563 (平日10:00~18:00 ※弊社指定休日除く)