在宅SE活用インタビュー
“新しいスキルに挑戦し
学び続ける在宅エンジニア”
クロテッコ有限会社
主な事業内容:
Webシステムの受託開発、アプリ開発。新しいアイデアと面白い企画で業務の効率化を推進している。
https://www.kurotekko.co.jp/
クロテッコ有限会社
代表取締役 畔柳佳典 様〈写真〉
システム開発部 部長 三好誠 様
在宅エンジニアを活用し始めたきっかけは何でしょうか?
畔柳様:
弊社はもともと、コロナになる半年〜1年ほど前から、在宅勤務にするつもりで準備していました。2020年の初めにコロナ問題が出てきたタイミングで、早い人は2月の頭から在宅に切り替えて、2月末には全員の在宅勤務移行が完了しています。
そもそも、どうして在宅勤務を導入したかったのかということですが、私自身、子育てが結構大変だったんです。従業員にもそれぞれ事情があるだろうし、わざわざ会社に出て来なくても仕事ができるようにしてあげたいと思いました。
例えば、従業員の親もだんだん高齢になりますし、そういうことを考えると、介護で仕事を抜けざるをえないことも将来的にはありうると見えていました。在宅勤務で仕事が続けられるように環境を整えておくということは、うちの生命線としても必要なことでした。
このような経緯があり、実は在宅エンジニアを外注するというのは今回が初めてではなくて、すでに3〜4年ほどお付き合いさせていただいている人もいます。
“新しいスキルに意欲的に取り組む”
クロテッコさんは当初、Pythonを使える人をご希望でしたが、現在の在宅エンジニアは、もともとPHPのスキルを持った人でした。どのような経緯で採用されたのでしょうか?
三好様:
Web開発をするにあたって、言語に特化したものを構築するのであれば、そのスキルがある人が必要ですが、弊社はフレームワークを使ってWebサイトを構築するのがメインの仕事になります。そのため、Pythonの経験がなくても、フレームワークを使って作業したことがある人を採用しようということになりました。
何かの言語に特化しているよりも、フレームワークなどを使って構築することを理解していた方が、応用も利くと思います。正直、Webサイトで必要なプログラミングの言語知識は、そこまで深くは必要ないんです。フレームワークは、大体同じような考え方に基づいていますので、そんなに大きくは異ならない。ドキュメントなどを見て、自分で理解できるような人であれば、大丈夫だと思います。未経験でも本人に意欲があり、さらに社内にサポートできる体制があれば不可能ではないかと思います。
今のエンジニアさんはすごく経験があったというわけではありませんが、「新しいことをやってみたい」という意欲が感じられたので採用しました。
在宅エンジニアには具体的にどのような業務を任せていますか?また、仕事ぶりはいかがですか?
三好様:
まずは部分的なところで、開発と修正、テストなどをお願いしています。全体的に真面目に対応してくれる方で、いい加減な仕事はしないという印象です。自分なりに考えて、機能を設計してくれています。
それが裏目に出てしまうことも中にはありますが、自分の力でやろうという意欲が感じられ、仕事に対して積極的なところが良いと思います。
また、初めてのことでも「できなさそう」ではなくて、「やってみよう」という前向きな姿勢で取り組んでくれます。
在宅エンジニアのパフォーマンスは如何ですか?
畔柳様:
在宅エンジニアさんがいることでタイムリーにドキュメントを作成してもらえるので、テストや検証をする立場としてはとても助かっていますし、そういうことができるのは大事だと思います。弊社が飛び抜けてすばらしい開発会社かというとそうではなくて、得意な部分と不得意な部分の凸凹はあります。そういった中で、自分が埋められる溝を見つけながら、弊社の開発スタイルに合わせて仕事をしてくれているのではないでしょうか。
三好様:
そうですね。在宅勤務ですので、会社の状況がはっきりわからない中で、自分でできることを判断しながらやってもらえていると思います。
“いちパートナーとしての在宅エンジニア”
近くにいない相手に仕事を任せることに抵抗はなかったですか?
畔柳様:
弊社のメンバーは10人ほどと少人数ですが、プロフェッショナルな仕事がしたいという意識が高いです。しかし、IT分野は新しい知識や技術が次から次へと出てきますので、都度社内で良い品質のものを作り出そうとすると、オーバーしてしまうんです。時間も、コストもそうです。
そのため、適材適所で、パートナーと組むスタイルがもともとありました。パートナーにはもちろんパートナーの自社で作業してもらいます。このようなこともあり、エンジニアが在宅で仕事をすることに対しての心配は、全くありませんでした。
セキュリティ面は気にされましたか? 何か対処をされましたか?
畔柳様:
在宅エンジニアのパソコンにウイルスや不法侵入系の対策をしているかどうか、採用するときにコネクティルさんに確認してもらっています。システム開発では、ソースコードをローカルに置いて作業するわけではなくて、GitHubや、クラウドのデータファイル管理サービスを使っています。アカウントの管理も、ネットサービスを使っていますので、いざとなったら止められます。また、システムや仕様に関わるものについてはもちろん在宅エンジニアさんにも開示しますが、例えばお客様の個人情報などは渡さないようにしています。
離れて仕事をしているわけですが、コミュニケーションはどのように工夫をしていますか?
三好様:
毎回、仕事始めに打ち合わせをしたり、週に1回長めに時間を取って話したりはしています。その時に、質問があれば聞くようにしています。今までも社内でこのようにやっていたので、在宅エンジニアさんが来たから何かを新しくしたということはないですね。
畔柳様:
そうですね。在宅エンジニアさんが入ってきたときには、すでにみんな在宅勤務をしていましたので、コミュニケーションで必要なツールは導入済みでした。より円滑にやるために新たな課題が出ることもあるかもしれませんが、今の規模で進める範囲では、十分なものはすでにあったと思いますね。
在宅エンジニアへの依頼の仕方や、依頼する業務の切り出し方など、在宅での業務をうまく回すための工夫などされていれば教えて下さい。
三好様:
仕事の細かい指示を出すということはしていません。細かく指示を出さないと仕事ができないとなると、こちらも負担になります。でもなるべく仕事の戻りがない方がいいので、齟齬がないようにその都度確認はしっかり行っています。
コミュニケーションはオンラインでも、お互いの顔を見ながらやり取りしています。顔を出さないで声だけでやると、どうしても何を考えているのかわからないですよね。相手に不満があったり、ちょっとわかっていないのかなというのが、顔を見た方が分かります。仕事がわからないとだんだんストレスも溜まりますので、そうならないようにしています。
在宅エンジニアを活用してみた結果はいかがでしたか?
畔柳様:
比較的早く活躍できるようになってくれたと思います。最初にある程度期待して任せたところが、ちゃんとアウトプットされています。また、今お願いしている案件も、おおむねスケジュール通りに終わっています。
三好さんも時間が限られているので、すべての仕事ができるわけではありません。そういうところを在宅エンジニアさんがうまくフォローしてくれているのかなと思います。
三好様:
もともと人がいなかったところに、在宅エンジニアさんが来てくれたというのが大きかったです。私の細々とした作業を手伝ってくれたり、ソースコードにコメントを入れてくれたりと、在宅エンジニアさんの仕事のやり方が新鮮でした。社内で長く働いている人もいますが、そういう人にとっても在宅エンジニアの存在は刺激になるのではないかと思います。
在宅エンジニアの課題はありますか?
三好様:
社員として雇っている場合は、会社で成長してもらって、育てながら仕事をしますが、在宅エンジニアさんの場合は、そうした教育はできませんよね。もし自主的に勉強してレベルアップしてもらっても、その先がどうなるのかわからないです。辞めてしまうこともありうるし、こちらが契約終了したいという場合もあるかもしれません。そういうことを念頭に置いて仕事をする必要があるのかなと思いますね。
畔柳様:
在宅エンジニアさんが将来、どういう方向性に行きたいのか、わからないですよね。今まで培ってきた経験だけで仕事がしたいのか、それとも、新しいことにチャレンジしていきたいのか。業務委託でお願いしていることもあり、キャリア形成に直接関わることは難しいですが、どういう方向性で行きたいのかというのが少しでもわかれば、こちらとしても次の仕事の依頼が出しやすいかもしれません。
また、病気や心の病など、そういう問題に対して、どういう形で対応するべきなのかという問題もあります。社員ではないので、私たちがフォローすることもできないですよね。コネクティルさんの方で、体制を作る必要があるのかもしれません。今はまだ問題になっていなくても、いずれは直面するのではないでしょうか。
“エンジニアの採用をもっとフレキシブルに考える”
在宅エンジニアの活用について、今後の展望をお聞かせください。
畔柳様:
今の雇用形態は、フルタイムが前提になっているところが多いと思います。しかし、弊社の場合はフルタイムが必要でないことが多いです。ある在宅エンジニアは、週のうち数時間しか活動時間が取れないのですが、それでも会社にとってはありがたい存在です。正社員や派遣だけでなく、短時間の業務委託でお願いするという方法もありますね。そういった意味で、今後も在宅エンジニアの活用の幅は増えると思います。
また、案件によっては、すごく優秀なエンジニアが必要なケースも出てくると思いますが、そのようなときに、東京都内だけに限定することはありません。例えば日本全国でもありだし、インドに居てくれてもいいんです(笑)会社とちゃんとコミュニケーションが取れて開発ができれば問題ないですから。なるべく臨機応変に、お互いにメリットがある形を取りたいです。
現在はエンジニア不足と言われていますけれど、「本当は何が不足しているのか?」という点は、ちゃんと考えた方がいいですよね。
〜 クロテッコ有限会社で働く在宅エンジニア 〜
在宅エンジニアさんにもインタビューしました!
【32歳 東京都在住 田中さん】
これまでの経歴と現在の仕事内容は?
これまで、JavaやPHPで開発やテストなどの業務をしておりました。現在はクロテッコさんで、Python+Django でWebサイトの新機能追加や改修などをさせていただいています。
以前働いていた頃と比べ、現在の仕事環境で良くなったことはなんですか?
以前は通勤が辛かったのですが、完全に在宅に切り替えることでストレスや疲労が減り、長らく悩んできたアトピーも最近では殆ど気にならなくなりました。体調が安定し、集中して働けるようになったことが一番大きいです。
テレワークで円滑に仕事をするために、心がけていることはありますか?
報・連・相なども大切ですが、個人的に一番は健康を維持することです。ずっと1人で作業しているので通勤時代より業務に没頭することができますが、椅子に座ったままになりがちです。30分ごとに立ち上がるなど、細かい習慣づくりに努めています。
これからどんなことにチャレンジしたいですか?
PythonとDjangoについてまだまだ習熟していないことが多いので、もっと知識と経験を重ねて業務の幅を広げ、スムーズに開発が進められるようになりたいです。
畔柳様、三好様、田中さん 取材のご協力ありがとうございました。
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